ベジタブルガーデンの1月の様子をご紹介します。
1月も新型コロナウィルス感染拡大対策の為、屋上菜園作業は週2回の少人数での作業を継続しました。
今年最初の作業日(1月8日)の朝は、とても寒く、霜が降り、自動散水の水が凍っていました。その日は通常の菜園作業の他に「春の七草」の収穫も試みました。(七草粥には1日遅いのですが・・・)
「春の七草」収穫結果は以下の通り
・セリ・・・・・・・・・・・・・・・・・収穫できず。
・ナヅナ(ペンペングサ)・・・・・・・・菜園の土手から収穫!
・ゴギョウ(ハハコグサ)・・・・・・・・菜園の土手から収穫!
・ハコベラ(ハコベ)・・・・・・・・・・菜園の土手から収穫!
・ホトケノザ(コオニタビラコ)・・・・・収穫できず。
・スズナ(カブの葉)・・・・・・・・・・菜園から収穫!
・スズシロ(ダイコンの葉)・・・・・・・菜園から収穫!
実は菜園の土手で「ホトケノザ」も摘んだのですが、調べてみると「春の七草のホトケノザ」ではないことが分かりました。「春の七草のホトケノザ」は別名コオニタビラコ(小鬼田平子)と呼ばれる「キク科の植物」で、菜園で摘まれた「ホトケノザ」は残念ながら別種の「シソ科の植物」でした。「ホトケノザ」という名称の植物が、「キク科の植物」にも「シソ科の植物」にもあるんですね。
後日(1/15)、菜園にセリが植えられ仲間に加わりました。来年は、春の七草すべてを屋上菜園で調達することができるかもしれません!
10月に植えたハクサイが、結球(ハクサイの葉が巻く)したものと、結球しなかったものに分かれました。ハクサイは、順調に育つと結球します。どうして結球しなかったものができたのかを調べてみました。
ハクサイの食べる部分(白い部分)は結球部と呼ばれ、葉緑体を持たず光合成はできません。その外側にある葉を外葉といい、その外葉の枚数を増やして大きく成長させて、光合成を行なわせることで結球できるようになります。外葉が育たないうちに寒くなってしまうと結球はできなくなります。暖かいうち(15℃~20℃くらいが適温)にどれだけ外葉を仕上げられるかが勝負との事です。
ハクサイの苗を植えた10月の気温は15℃~20℃だったのですが、雨や曇りの日が多く、日照時間が極端に少ない状況でした。日照時間が少なかったので光合成を行えず、外葉を大きく成長させることができませんでした。11月は晴れの日が多く、日照時間は十分だったのですが、気温が下がり15℃を下回るようになっていました。どうやら暖かいうちに外葉を成長させられなかったことが、結球しなかった原因だと思われます。(屋上菜園に携わると、いろいろなことが勉強になります。)
1月22日の作業日に、結球したハクサイにはちまき作業(ハクサイを紐で縛る)を行いました。はちまき作業は、外葉で結球部を覆い保温することで、霜がおりて傷まないようにしたり、気温が零下以下になったとき、結球した葉の細胞内の水分が凍って枯れてしまう「霜枯れ」を防ぐために行います。ハクサイは、寒くなると体内のでんぷんをショ糖に変えて甘くなります。寒すぎると傷むけど、適当な寒さでは味がよくなる微妙な野菜。ハクサイは繊細で、手のかかるわがままな野菜だと思います。そんな難しいハクサイを収穫できる日が待ち遠しいですね。