武蔵野クリーンセンターでは、焼却炉でごみを燃やした熱を利用して、電気と蒸気を生み出し、クリーンセンター内で使用するほか、周辺公共施設にも供給しており、地域エネルギー供給拠点としての役割も担っています。
さらに、災害に強い中圧ガス管から供給を受けているガスコージェネレーションを備え、ごみ発電の補助装置としての機能、災害時の再稼働装置としての機能を持っています。
高効率発電焼却システム
武蔵野クリーンセンターは、厳しい排ガス自主規制値をクリアする最新鋭の焼却プラントシステムと合わせて、ごみ焼却による熱回収で効率的に発電するシステムを導入しています。
地域エネルギー供給拠点
●地域エネルギー供給拠点としての位置づけ
- ■複数の公共施設「市役所・総合体育館・温水プール・緑町コミュニティセンター・緑町ふれあい広場(外灯)」が隣接する立地を活かし、ごみ焼却による廃熱をクリーンセンターだけのエネルギー源として考えるのではなく、周辺公共施設へエネルギー供給を行う「地域エネルギー供給拠点」として位置づけています。
- ■周辺公共施設の防災拠点としての機能を継続するため、災害時にもエネルギー供給できるシステムの構築を図っています。
●地域エネルギー供給拠点のシステム概要
- ■周辺公共施設「市役所・総合体育館・温水プール・緑町コミュニティセンター・緑町ふれあい広場(外灯)」に、武蔵野クリーンセンターから熱電(電気/自営線)と蒸気を連続的に供給します。
- ■武蔵野クリーンセンターをエネルギーキーステーションとして、特別高圧による周辺公共施設の電力一括受電方式を採用しています。
- ■平常時・災害時の自立性を高めるために、武蔵野クリーンセンターは、ごみ発電設備(蒸気タービン)とガス・コージェネレーション設備(常用兼非常用発電機)を装備しています。
- ■災害時にもエネルギー供給できるシステムの構築のために、中圧ガス導管とガス・コージェネレーション設備は、評価認定を取得しています。
※一般社団法人日本内燃力発電設備協会 「都市ガス供給系統評価書」及び「常用防災兼用発電装置登録認定」
エネルギー供給範囲 (周辺公共施設)及び熱電供給システム概要
中圧ガス導管 ※東京ガス㈱より提供
- ■大地震等災害時に強い都市ガス(中圧ガス)を燃料とした「ガス・コージェネレーション設備」を装備することで、災害時には「ブラックアウトスタート機能」によりガス・コージェネレーション設備を起動させ発電を行い、焼却炉の再稼働を行います。
- ■系統電力途絶時にも焼却炉の立上げ・立下げが可能なため、災害時の地域防災対策拠点となる周辺公共施設「市役所・総合体育館・緑町コミュニティセンター・緑町ふれあい広場(外灯)」に継続して電気と蒸気を供給することができ、行政機能の維持が可能です。
- ■平常時の公共施設への蒸気供給(市役所・総合体育館・温水プール)の全量安定確保のためにも活用します。
- ■平常時の電力需要増大時における買電量のピークカットにも利用します。
周辺公共施設へのエネルギー供給システムフロー
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【周辺公共施設の必要電力】
- ◆市役所(災害対策本部・行政機能)
- ◆総合体育館(緊急物資輸送拠点)
- ◆緑町ふれあい広場(外灯点灯)
- ◆緑町コミュニティーセンター
(災害時地域支え合いステーション機能)
- ◆武蔵野クリーンセンター(ごみ処理施設)
●CEMSについて
武蔵野クリーンセンターは、CEMS(Community Energy Management System)でエネルギー需要予測およびエネルギー供給計画を立て、需要実績を収集し、分析することにより、エネルギーの最適管理を行っています。
●災害時のごみ処理及び地域エネルギー供給継続
災害時に周辺公共施設への必要な熱電供給(電気+蒸気)とごみ処理継続を行うことができます。
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災害発生時のガス・コージェネレーション稼働イメージ
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災害発生後のごみ処理継続イメージ